9月29日(日)米鶴酒造の収穫祭に行ってきました。案内状では雨天決行、天気予報は雨、前夜も雨音が聞こえ、家を出る時もパラパラと雨というより結構降ってる。。。大丈夫かなと思いながら車を走らせていると、高畠町に入ったあたりから道路が乾いていて、ちょっと安心。

6月に植えた苗、ちゃんと稲穂になっていました。当たり前ですが、田植え後は蔵人に皆さんが草取りやら、実るまでの手のかかる世話をしてくれていたので、当たり前ですよね。
たわわに実った稲穂、田んぼ全体が金色に見えて、収穫できることに感謝です。機械化が進んでいるとはいえ、こうやって手作業で田植えから参加してみると、初めて農機ができた時は、神降臨とさえ感じたろうな。お爺ちゃん、お婆ちゃんが腰曲がっていても、大変な農作業続けてきたからだろうなんて思いまた、「お米を作るには百八の手間がかかっているから、一粒一粒大切に食べなさい」という日本のしつけは、当たり前な事と実感します。

田植え後
稲刈り前

収穫を八百万の神々に感謝する神事受けてから、稲刈り開始。すべて手刈りで、束ねていく。これがなかなか難しい。今年5月米鶴酒造の酒作りを卒業され米つくり専門になった志賀さんは毎回束ね方を教えてくれます。「かんたーん」と言ってますが、うまくできない。。。鉄腕ダッシュのTOKIOのメンバーがくるくるポンとやってるよな。。。なんて感心しながら今年で二回目の私。自分担当の列を半分位すすんだころ、ん?これか?と少しは出来るようになった気がしました。

束ねた稲は乾燥のために杭にかけていきます。二束づつ交互にかけていき、途中に通気用の横棒があって、密着しすぎないよう工夫されています。最初の稲の束ね方が緩いと崩れてくるので、やっぱり束ね方が重要!この干し方もも地方によっていろいろですよね。新潟のスキー場ではシーズン前のリフトを使って天空干しと言っているところもテレビで見たことがあります。

参加者と蔵人さんみんなで、ワイワイしながら稲刈り無事終了。杭かけも終わって整然としたところで蔵人の矢崎さんとパチリ。この方は関東のご出身、関東の酒蔵で酒つくりをなさっていましたが、縁あって米鶴へ。矢崎さん曰く「東北の酒蔵で酒つくりをすることは、野球を大リーグでやるようなもの。」と熱く語る方で生酛造りの研究家。そして愛犬リキのお父さんで、甘い声でおしゃれ。

作業終了後は、お楽しみの昼食会。遠くは大阪、愛知、東京、宮城といろんなところから、稲刈りに参加しているので、土地のご馳走でお・も・て・な・しでした。この時期欠かせないのか芋煮!!ほっこりねっとりの里芋に牛肉、ねぎ、こんにゃく、きのこのしょうゆ味。ここでは豆腐が入っていませんでした。山形県内どこでも芋煮はあれど豆腐を入れるか否かは、意外と熱いバトルとまではいかないにしても、話題になる重要ポイント。そしてつきたてのお餅。ずんだと納豆。納豆???酒蔵にあっていいの??となるわけで、納豆菌は麴菌の大敵。この日は9月28日、場所は仕込み蔵から離れた倉庫内で酒仕込みはまだ始まっていないので大丈夫とのことでしたが、念のため食べたら仕込み蔵へは近づかないよう厳重注意がありました。米鶴の仕込みは10月3日から始まるそうです。そうなると蔵人さんたちはしばらく納豆とはお別れになるんですよ。「今日が食べ収めかな。。。」という方もいましたね。純米や吟醸やら純米吟醸やら沢山のお酒も用意されていましたが、車で現地入りした私は仕込み水がお供。。。とほほ。。。

最初に出てきたお酒は「雪女神純米大吟醸袋どり」今日の稲刈りを指導してくれた志賀さんが在職中最後に作ったお米で作ったお酒。県知事賞受賞という素晴らしいお酒。私たちのテーブルはあっという間になくなり、まわりをきょろきょろする場面もありました。巨匠の瓶をお持つ米鶴の筆頭杜氏須貝さん。東京から参加の方が、1996年の巨匠をとっておいたので、ぜひ皆さんに飲んでほしいと持ってこられたもの。すごく上品な古酒になってたようです。そういうファンがいるって、蔵人さんも感動です。っでこの須貝杜氏が来ているTシャツ、なんと只今熱く開催されているラグビーワールドカップ2019!!実は熱狂的ラグビー大好き杜氏さんで、この日はアイルランドに勝った直後。熱気冷めやらぬ館が伝わりました。だって稲刈りはこの格好じゃなかったから、作業終わって着替えてらっしゃったんですよ!「北海道で試合みてきたけど、これから仕込み始まるし、チケット取れないし自宅観戦ですよ」

帰りに皆さんで、記念撮影。お世話になりました。今度は2月に仕込みのお手伝いに参りますのでよろしくお願いいたします!